冬場に多い、温度差で起こるヒートショックの原因と予防法のご紹介。
2024.01.25
ヒートショック
大きな気温の変化によって血圧が急激に上下し、心臓や血管の疾患が起こることを「ヒートショック」といいます。
血圧の上下により、脳内出血・大動脈解離・心筋梗塞・脳梗塞などの病気が起こります。
ヒートショックが起こる原因とは?
ヒートショックは家中の温度差が原因で起こります。真冬に暖房をつけている暖かい部屋から、気温の低い浴室やトイレに入ったときなどに引き起こしやすいといわれます。
人間の体は、室温の急激な変化に対応するために、筋肉を震わせて熱を作りつつ血管を細くして体の熱を逃がさないように調整しています。血管が縮むと血液が流れにくくなります。その結果、血圧は上昇しますが浴槽につかることで血管が拡張し、急激に血圧が低下します。そのため、入浴中に血圧が急激に変動し、脳血管疾患・心臓疾患などを引き起こします。
ヒートショックの影響を受けやすい人とは?
・65歳以上の高齢者
・高血圧、糖尿病、動脈硬化などの疾患がある
・肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある
・浴室に暖房設備がない
・熱いお風呂が好き
・飲酒後にお風呂に入る習慣がある
・30分以上湯船に浸かっている
ヒートショックの予防法とは?
【入浴前後に水分補給】
入浴すると汗をかき、体内の水分が減って血液がドロドロになります。
その状態だと血栓ができやすく、血圧がが上がると脳梗塞・心筋梗塞になりやすいため、入浴前後に水を飲むことで血圧や血流の変動による脳疾患などを引き起こさない状態が作れます。
【食後1時間以上空けて入浴】
食後は消化器官に血液が集まり、血圧はやや低くなっています。そこに入浴をするなど血圧を上げる行動をすると、血管内の変動がより大きくなり、ヒートショックを引き起こしやすくなります。
【飲酒は入浴後】
飲酒すると、血管が拡張し血圧低下を起こしたり、体の反応も低下して転倒しやすくなります。危険性が高まるので、飲酒後の入浴は避けましょう。
【部屋間の温度差をなくす】
脱衣所や浴室に暖房器具を設置するなど、暖かくしておくことが重要です。浴室内に暖房器具がない場合は、お湯を張った浴槽のふたを開けておくことで浴室内は温まります。
【ゆっくり温まる】
入浴時、いきなり浴槽に入らず心臓に遠い手・足からかけ湯をするなど、お湯の温度に体を十分に慣らしてから浴槽に入るようにしましょう。急激な血圧の変化を防げます。
【湯温を低めにする】
浴槽の湯温が高いと、心臓に負担がかかります。38~40℃程度のぬるめのお湯から入り、熱いお湯を足して徐々に温まるようにしましょう。
【長湯をしない】
長湯をすると、心臓に負担がかかり疲労感が増し転倒しやすくなります。
また、血圧が下がりすぎてしまい、入浴後に血圧が上昇すると症状が発生しやすくなります。
【急に立ち上がらない】
浴槽から出るとき、急に立ち上がると血圧は急激に下がります。立ちくらみを起こし、転倒しやすくなります。
【浴室に手すりをつける】
手すりがあれば、めまいが起きても倒れる途中でつかむことができ、転倒を防げます。
【声かけする】
入浴中にヒートショックが起きても、他の人がすぐ発見して処置をすれば溺死にまで至らないことが多くあります。家族の方やヘルパーさんなどが入浴時に声をかけ、安否確をすることも大事です。
なかなか良くならない痛みにお悩みの方は、お気軽にお近くのあい鍼灸院・接骨院にご相談ください。